令和9年度介護報酬改定にも関わる調査が7月実施へ|介護事業所が準備すべきこと

介護保険最新情報・通知

厚生労働省は、介護保険最新情報Vol.1507において、「令和8年度 介護事業実態調査(介護従事者処遇状況等調査)」を2026年7月に実施する予定であることを公表しました。

今回の調査は、介護従事者の給与や処遇改善加算の状況などを把握し、令和9年度介護報酬改定の検討にも活用される重要な調査です。

調査対象となった介護サービス施設・事業所には、7月下旬頃から調査票が送付されます。管理者や法人本部担当者は、調査票が届いた際に慌てないよう、必要資料や回答体制を事前に確認しておく必要があります。

介護従事者処遇状況等調査とは

今回実施される「介護従事者処遇状況等調査」では、主に以下の内容が調査されます。

  • 介護従事者等の給与の状況
  • 介護職員等処遇改善加算の届出状況
  • 令和7年度の介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業の申請状況
  • 給与引き上げ以外の処遇改善の状況
  • 基本給、手当、一時金などの支給状況

物価高や人材不足が続く中、介護職員の賃金や処遇改善の実態は、今後の介護報酬改定を考えるうえでも重要な論点です。

今回の調査結果は、今後の報酬改定や処遇改善施策を検討する際の判断材料となるため、調査対象となった事業所には正確な回答が求められます。

調査票は7月下旬頃から送付予定

今回の調査は、すべての介護事業所が対象になるわけではなく、無作為抽出調査として実施されます。

調査対象となった施設・事業所には、7月下旬頃から調査票が送付される予定です。

なお、8月上旬までに調査票が届かない事業所は、今回の調査対象ではありません。

調査票が届いた事業所は、内容を確認したうえで、8月28日までに回答・提出する必要があります。

調査票が届いた場合に準備しておきたい資料

厚生労働省は、回答を円滑に進めるため、次のような資料を事前に用意しておくことを示しています。

  • 介護職員等処遇改善加算の処遇改善計画書(令和7年度・令和8年度)
  • 処遇改善計画書の内容に変更がある場合の変更届出書
  • 令和7年度介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業の計画書・実績報告書
  • 令和7年7月および令和8年7月の利用者数等が分かる資料
  • 令和7年7月および令和8年7月の給与支給状況が分かる資料(賃金台帳など)
  • 令和8年7月の職員の勤務状況が分かる資料(職員名簿、シフト表など)

特に、賃金台帳や処遇改善加算関係の書類は、回答時に複数の資料を照らし合わせる必要が出てくる可能性があります。

調査票が届いてから担当者が一から資料を集めるのではなく、管理者・事務担当者・法人本部で、保管場所や確認担当をあらかじめ整理しておくことが重要です。

法人本部は「一括送付」の届出も確認を

複数の施設・事業所を運営する法人では、事業所ごとに調査票が届くと、回答管理や資料確認が煩雑になる場合があります。

そこで今回も、事前に届出を行った法人本部に対して、傘下の調査対象事業所分の調査票をまとめて送付する**「一括送付」**の仕組みが用意されています。

一括送付の届出を行うと、調査対象となった傘下事業所分の調査票が法人本部宛にまとめて送付されます。

なお、一括送付は任意であり、傘下事業所が1か所のみの場合でも届出が可能です。一方で、届出ができるのは法人本部のみであり、各施設・事業所から個別に申し込むことはできません。

法人本部への一括送付を希望する場合、届出期限は2026年6月19日(金)までとされています。

複数事業所を運営する法人では、処遇改善加算や給与情報を本部で管理しているケースも多いため、一括送付を利用することで回答作業を進めやすくなる可能性があります。

管理者・法人本部が今確認しておきたいこと

今回の調査に向けて、介護事業所の管理者や法人本部担当者が確認しておきたいのは、次の3点です。

1. 調査票が届いた際の担当者を決めておく

調査票は7月下旬頃から送付予定です。届いた後に担当者が決まっていないと、資料収集や確認に時間を要する可能性があります。

誰が受け取り、誰が資料を確認し、誰が提出まで管理するのかを整理しておくと安心です。

2. 処遇改善加算・賃金関係資料の保管状況を確認する

今回の調査では、処遇改善計画書や賃金台帳、職員の勤務状況などが関係します。

必要な資料がすぐ確認できる状態になっているか、法人本部と事業所側で保管場所や内容を確認しておくことが重要です。

3. 法人本部で一括送付を利用するか判断する

複数事業所を運営している場合は、調査票を本部で一括管理した方が回答しやすいケースもあります。

一括送付を希望する法人は、6月19日までの届出が必要となるため、早めに対応方針を決めておく必要があります。

まとめ

令和8年度の介護従事者処遇状況等調査は、介護従事者の給与や処遇改善加算の状況を把握し、令和9年度介護報酬改定の検討にも活用される重要な調査です。

対象事業所には7月下旬頃から調査票が届く予定であり、回答期限は8月28日までとされています。

調査対象になるかどうかは調査票が届くまで分かりませんが、管理者・法人本部担当者は、

  • 処遇改善計画書
  • 賃金台帳
  • 職員名簿・シフト表
  • 利用者数が分かる資料

などの所在をあらかじめ確認しておくと、対象となった際の対応がスムーズになります。

また、法人本部での一括送付を希望する場合は、6月19日までに届出が必要です。

介護報酬や職員処遇にも関わる重要な調査だからこそ、対象となった場合に正確かつ円滑に回答できる体制を整えておきましょう。


出典:厚生労働省「介護保険最新情報 Vol.1507 令和8年度介護事業実態調査(介護従事者処遇状況等調査)へのご協力依頼について」(令和8年6月1日)

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